ニアショアのオフィスを運営するメリットとデメリット〜その③〜

今回はニアショアのデメリットについて。
最近は東京と札幌の往復生活が続きどうも温度差に慣れないですね。
体調を崩し易い一つの要因になります。
案の定、先月もこの往復の境目で重い風邪をひきました。

そしてこの「温度差」という言葉が今回のテーマでもあります。

ここで言う「温度差」とは実際の気温では無く社員間の温度差を示します。

デメリットを一言で言えばこの温度差の違いにあるでしょう。

・温度差が違うため意識の共有が難しい
大きくはこれに集約されます。
ニアショア側(地方)はバックオフィスの業務を命じられる事が多く
大半は依頼された内容について、マニュアルに従い対応もしくは納品
する事が厳命されます。

イメージし易い業態であればコールセンターや製造工場などがそれにあたるでしょう。
マニュアルがあり、それに従い対応及び製造を行うという平準化を軸とする業務です。

これであれば個人間の差はあまり生まれ無いので日本全国どこで行っても品質に
差は生まれにくいでしょう。

しかし、インターネット広告を用いたコンサルティングの場合は
クライアントさんやコンサルタントの方針によりそれぞれの
状況に合わせてケースバイケースの提案が必要になります。

似た様なケースはありますが全く同じケースは存在しません。
そのため、平準化は難しく、極めて属人的になり、リスティング運用及び
SEOコンサルティングなどマニュアル化する事が難しいのです。

もちろん、ルーチンワークはマニュアル化できますが、それ以上の
イマジネーションを働かせるような内容はその案件に直接携り、
クライアントに対して訪問し面会しているコンサルタントや営業担当
担当でなければ生まれにくいというのが現実です。

そこで、私の場合は役割分担を明確に決めてマニュアル化できる
作業ベースの箇所をニアショア側に任せ、イマジネーションが必要な箇所
自分で補うようにしています。

もちろん、イマジネーションを鍛える事も必要なので意見を
出し合う訓練はさせていますが、それがノーアイディアだった
場合のプランBはコンサルタント側で用意しておくべきでしょう。

大概、上手く行かないパターンはこの役割分担を不明確にしたまま
業務を丸投げ、もしくはどちらがいつまでに行うのか、曖昧にしたまま
スケジュールを進行させてしまうケースが大半を占めるでしょう。

最悪なケースはお互いに責任をなすり付け合うというパターンです。

これはニアショアに限らず同じフロアに勤務している
営業と運用担当でも当然起こりえる事ですが、同じフロアで勤務している場合はクライアント訪問を行う事が出来るので少しは責任と危機感の共有が出来ると思います。

しかし、ニアショアの場合はクライアントへの同行が出来ないどころか
そのプロジェクトが終わるまで会う事も無いというヤフオクのような
関係が続くためその分のハンディキャップは否めません。

このバランスを考えて業務を配分する必要があります。
バランスを考えずに業務を配分するとお互いに
ストレスを抱える事になりunhappyな結末を迎えるでしょう。

ここまでメリットとデメリットについて記載しました。

次回は完結編です。
ニアショアオフィスの未来について

今日はこの辺で。

著者プロフィール

山中もとお

2006年8月 株式会社フルスピード入社SEMを中心としたコンサルティング業務に従事。 2009年10月東京から札幌に移住してインターネット広告代理店設立に参画し取締役就任。 設立4年で20億の売り上げを達成! 北海道からIT業界を盛り上げるために奔走中。

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山中もとお