依頼された案件を断る勇気~株式会社マジメと大規模代理店の違い~

依頼された案件を断る勇気~株式会社マジメと大規模代理店の違い~

 

こんにちは山中です。今回は最近起こったある出来事と昔の事がリンクしたことから執筆を進めてみました。

基本、私は案件を断るという事はしません。

難易度の高い案件であっても、どうやったら着手できるか?という事を念頭において行動しているつもりです。

しかし、最近あるコンサルティング案件をお断りしました。

正しくは、断ったというより成功する可能性が低いということを正確に伝え、それでも良いならという言い方で最終的にお断りした次第です。

クライアントは私の事を信頼して任せたいというご意向だったのですが、訳アリの案件で実際の成功率は低くく、受注したところでお互いに幸せにならないと思い、その対応で正解だったと確信しています。

しかし、その事がキッカケでふと昔のことを思い出したので、今回ブログを執筆しようと思いました。

 

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おそらく今回のようなケースであれば、前職、もしくは前々職のころであれば、ダメ元で無理に受注してしまったかもな。。とふと考えていました。

なぜそうなってしまうのか、それは規模の大きい会社もしくは、大きくなろうと計画している会社と現在の株式会社マジメのようなワンストップ型コンサルの会社との経営方針の違いが大きな原因です。

では、前者のような企業はなぜそうなってしまうのでしょうか?それには大きな要因が二つあります。

要因その1は組織体系にあります。
そして要因の2つめは売上利益の目標です。

まず、組織体系から説明しましょう。

中規模以上の代理店になると、SEOだろうがリスティングだろうが、組織化され案件を受注する役目の営業マンとその案件を受け取って運用する担当部署がはっきりと分かれているのです。

そのため、時として責任所在が曖昧になるケースがあり、多少無茶な条件でも、功名心にせきたてられた、営業が受注して運用側に丸投げします。

運用が上手くいかなくても、それは上手く回せない運用の責任!、私は営業として数字を積む努力をしましたと言って正当化します。

運用側もそんな意味不明な案件を投げられて、モチベーションは下がり、やがて自主退職へのカウントダウンが始まります。

管理体制がしっかりとしている会社なら、ここで危ない案件を整理するべく、マネージメントが働くのですが、ネットベンチャーの場合、大手とか小規模とか関係なく、経験の浅いマネージャーが担当しているため、なかなかこのフィルタリングが機能しません。

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理想的な組織としては、部署を分けるのではなく、営業マン=コンサルタントという位置付けで、その案件に関わるすべての問題について責任を取るという組織にすれば解決することができます。

受注したら、自分の責任なのですから、無責任に無茶な条件で受注したりしないでしょう。

しかし、中規模以上の会社ではこれは現実的には難しいのです。

なぜなら、彼らは効率化というキーワードの元に組織を形成してるからです。

この営業マン=コンサルタントという組織では、人材の育成に時間がかかり効率が悪いからです。
ではなぜ、この効率化にこだわるのでしょうか?

それは要因の2つめ、売上利益の目標という点が大きく関係します。

中規模以上の会社、特に上場企業及びそれを目指している企業などではよくありがちなのですが、
営業組織に対して、天文学的な数値目標が課されているため、稼いでも稼いでも追いつかないのです。

営業マン=コンサルタントという形を維持しようとすると、安全な案件しか受注しないので、売上がどうしても鈍化してしまう可能性があるのです。

そこで、企業側は営業と運用という形で分業化し、受注に集中する側と運用に専念する部隊分けるので上記のような事態に陥ります。

かつて、約7年間にわたって、大規模&中規模の代理店に勤めた私の経験から、この手法は関係者のだれも幸せにはなれないと感じました。

営業側と運用側はいつまでも和解せず、険悪になり結果としてそれがクライアントにも迷惑をかける。

これって正しいの?とずっと疑問に感じていましたが、最近ワンストップ型のコンサルティングを確立したことでようやく、この疑問が解決したなと感じています。

今後、この気持ちを忘れずに各種案件に取り組んで行こうと、今回の案件をキッカケに強く想うのでした。

今日はこの辺で。

著者プロフィール

山中もとお

2006年8月 株式会社フルスピード入社SEMを中心としたコンサルティング業務に従事。 2009年10月東京から札幌に移住してインターネット広告代理店設立に参画し取締役就任。 設立4年で20億の売り上げを達成! 北海道からIT業界を盛り上げるために奔走中。

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山中もとお